鳥見歩る記*気仙沼の野鳥たち2012.6.3
2012年6月3日、5時~6時30分
6月3日に気仙沼観光コンベンション協会の後援を受けて気仙沼市民会館で開催された東日本大震災の被災者応援コンサートに出演するため気仙沼市に行った。
前夜泊った宿はホテル一景閣で、昨年3月11日に甚大な被害を受けた地域の中心地にあり、先月5月15日に仮再開したばかりの所であった。
同ホテルは鉄筋6階建のため、建物は無事であったが2階までは津波にさらされたとのことで、外壁は浮遊物が当ったと見られる傷跡が残っていた。
ホテルの周りは、家屋は全て津波に破壊され、1年3ヶ月経った今でも一面の廃墟のようであった。
ただ「がれき」は殆ど片づけられていて、南気仙沼駅跡近くに壊れたバスが何台も集められていた。
青葉の季節というのに当り一面、緑は無いが、唯一ホテル隣りの一景神社あとのケヤキが数本生きていて新葉を出していた(写真)。
神社の前に建っていたという石の鳥居は倒されていて、神社建物も全く無くなっていたが、ケヤキだけは生き残っていた。
廃墟のような所の野鳥はどのくらいいるだろうか。
10種ぐらいはいるだろうと予想して、朝飯前の5時から6時半までホテルの周辺を歩いてみた。
先ず南気仙沼駅跡の方に行ってみた。
スズメが多くあちこちにいた。
人の生活が無い所のスズメだが、餌がこぼれているのだろうか。
ハシブトガラスも多く数えてみたら100羽以上はいた。
ハシボソガラスもいて前線にとまり首を上下しながら鳴いていた。
こちらは10羽以下であった。
ハクセキレイもいた。
ハクセキレイがいるのは理解できるが、ハクセキレイと一緒にセグロセキレイも1羽いた。
廃墟のようなところにセグロセキレイがいるのはちょっと信じ難たかったが、1羽いたことは間違いなかった。
ツバメも飛んでいたが、どこに巣を作るのだろうか。
巣は確認できなかった。
シジュウカラの元気なさえずりが聞こえて来たので、なんとなくほっとした。
津波の被害に会わなかった高台の方からはウグイスのさえずりも聞こえてきた。
南気仙沼駅跡付近にシギが1羽飛んできた。
タシギ大の大きさの鴫で水溜りに降りたが種名はわからなかった。
駅の西側を流れる大川に行ってみると下流方向からミサゴが飛んで来た。
海の方へ行って見るとカモメが20羽以上いた。
尾羽に黒帯のあるウミネコであった。
浅瀬にサギが1羽いた。
このサギが何とササゴイであった。
通常は川で見かけるササゴイ(写真)が何故海辺にいるのか不思議である。
ササゴイの近くにはカルガモが2羽いた。
観察した鳥の種類は全部で16種になった。
予想の10種をはるかに上回った。
午後からの演奏会の冒頭挨拶の中で被災を受けたこの地に野鳥が16種もいて自然が息づいていることを報告した。
観察した野鳥などは以下の通りです。
ササゴイ
カルガモ
ミサゴ
トビ
ウミネコ
シギsp
ツバメ
ハクセキレイ
セグロセキレイ
ウグイス
シジュウカラ
スズメ
ムクドリ
ドバト
ハシボソガラス 10+
ハシブトガラス 100±
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粕谷和夫
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もう一つのブログ:八王子で稲の不耕起栽培http://hukouki.blog.so-net.ne.jp
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