鳥見歩る記*宮古島・伊良部島(サシバ)2009.10.11-14
2009年10月11日~14日
前回、サシバの渡り観察に宮古島を訪れたのは3年前の10月でした。
宮古島といっても実際にサシバが最も多く立ち寄るのは隣の伊良部島です。
3年前は伊良部島に宿をとってなかったため、サシバが沖縄本島からはるばる海を越えて来て到着する夕方にはフェーリーの最終便に乗らなければならず、泣く泣く伊良部島を引き揚げた苦い経験があります。
そこで、今回は伊良部島に宿泊して、じっくりとサシバを観察しようと計画を立てました。
10月11日に飛行機は那覇空港を飛び立ったのですが、機内放送は宮古島は天候不良のため場合によっては引き返すという不安のものでした。
飛行機は無事に宮古島に着いたものの雨が降っていました。
空港から早速地元の野鳥専門家に電話して情報を伺うと、伊良部島には昨日は5000羽のサシバが到着したとのこと。
しかし、今日は雨、果たしてサシバは来てくれるか。
フェリーで伊良部島に渡り、「サシバの里」と看板の立つ「オーシャンハウスinサシバ」という宿にチェックインして、雨具を着けて直ぐにサシバを観察出来そうな所を目指して歩いて移動しました。
雨の中で果たしてサシバは来てくれるのだろうかと不安に思っているところへ、1台の地元の車が通りかかり、この場所はサシバを見るにはベストポイントだと教えてくれました。
と、その時、16時5分前、北の空にサシバが沸いて出た。
次から次へと出るサシバに参加者一同の感動の声、声、声・・・暗くなるまでに第1波約100羽、第2波約200羽、第3波約200羽と500羽が飛来してきて近くの林にねぐら入りする姿を観察できました。
翌朝は宿舎の前で暗いうちの6時前からサシバの飛び出しを観察。
暗いうちに第1波約50羽が南の方へ向かって飛んで行き、次の第2波約200羽が次々に旅立って行きました。
第1波、第2波は近くの林から飛び立ったようでした。
その後、明るくなった6時半過ぎに第3波の約200羽が観察できました。
この群はもう少し離れた所にねぐらをとったグループと思われました。
10月12日から14日までは、宮古島に戻り各地の探鳥地を回りましたが、そのうちのサシバについては以下のとおりです。
12日、宮古島のサシバ定点カウント地という久松の集団墓地園に17時に着くと、地元の方々が既にカウントをしていました。
この時は幸運にも青空に恵まれ、西、東、南、北の空に次々に形成されるサシバの鷹柱を堪能できました。地元の方のカウントでは合計で約500羽ということでした。
13日、早朝は宿舎近くのドイツ文化村隣で思いがけず、宮古島からのサシバの旅立ちを観察できました。
上空を広い川の流れのように次々と南の方に向かって飛んで行くサシバは、第1波約400羽、第2羽も約400羽で計800羽を数えました。
13日は夕方17時に再び久松に行きましたが、雨が降っていてサシバは1羽も飛んで来ませんでした。
また、翌朝14日の早朝ドイツ文化村で観察しましたが、ここでも旅立つサシバは姿を見せてくれませんでした。
しかし、この日は9時半頃、友利という場所で10羽のサシバ飛翔を観察できました。
このグループはこの島で越冬するのか、さらに南に向かって旅立つのか興味のあるところです。
今回は11日の夕に伊良部島で雨の中のサシバの飛来、12日早朝の旅立ち、12日夕の宮古島久松での飛来、13日ドイツ村隣での朝の旅立ちと、夕がた2回、早朝2回、計4回もサシバの大きな集団を観察できました。
なお、サシバ以外の主な観察結果は以下のとおりです。
ムラサキサギ:池間湿原で1羽
アカハラダカ:大野山林で姿(数羽)
アオバズク:伊良部島サシバの里で早朝暗いうちに声を聞く
リュウキュウコノハズク:大野山林で夜、声を聞く
キンバト(写真):大野山林で姿(数羽)
アカショウビン:大野山林で姿(ちらっと)と声(地鳴き)
イワミセキレイ:大野山林で姿(1羽)
ツメナガセキレイ:池間小学校隣グランド他で姿(数羽)
ミフウズラ:サトウキビ畑でバスの中から2回姿(2回とも2羽)
コムクドリ:伊良部島サシバの里で姿(6羽)
カラムクドリ:池間小学校隣グランドの電線に1羽
ミヤコマドボタル:大野山林で夜(3匹)、点滅間隔が長い明るい光で、人の持つ懐中電灯と間違えた
スジグロカバマダラ(写真)
アオスジアゲハ
アサギマダラ
オオゴマダラ
シロオビアゲハ
タテハモドキ
ツマベニチョウ
ナガサキアゲハ
ベニモンアゲハ
リュウキュウアサギマダラ
オキナワチョウトンボ
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