鳥見歩る記 飛島 2007.10.12-14
秋の飛島に八王子・日野カワセミ会の鳥仲間と2泊3日で行ってきた。10月11日の夜行バスで大宮をたち、翌朝7時30分に鶴岡経由で酒田市に到着。庄内平野の広々とした田んぼにはハクチョウの小さな群が飛来していた。酒田港を9時30分出航、11時に飛島着。これから14日の昼まで丸2日間、鳥見三昧。飛島は酒田より北北西約39.3kmの沖に位置し、面積2.32k㎡、周囲10.2km、海抜50mの小さな島。日本海の暖流の影響か、島全体には暖地性の植物が数多く、特にタブノキが目立ち、島全体が照葉樹で覆われているような感じがする。
飛島は渡り鳥の中継地であり、春は大陸から来る鳥と列島を南下する鳥でにぎわい、秋はほぼこの逆の現象が展開され、珍しい鳥が現れることもあり、春と秋の渡りの時期には全国から多くのバードウォッチャーが訪れる。
私が飛島に来たのは今回が2回目、前回は 年前の春のシーズンで、到着したばかりの疲れきったオオルリを真近に、菜の花畑から海越に見える雪を頂いた鳥海山の姿が今でも頭に残っている。今回は秋のシーズン、春と比べると訪れる人が少なく、落ち着いた鳥見を楽しむことができた。
観察された野鳥は仲間全体では63種、そのうち私個人が確認できたのは52種であった。マヒワが至るところに群れていた。シソの実が好きなのか、花の終わったシソ畑には特に多く、その中に頭の上がちょこんと赤いベニヒワが1羽、2羽混ざっているのがうれしい限り。ミヤマホオジロもやけに多い。エノコログサの種が稔っている草原に集まってきていて、その中にコホオアカ、ノジコのような珍しい鳥、超珍鳥と思われるシベリヤジュリンも出現した。このような識別の難しい鳥は、今回同行の鳥仲間に詳しい人がいるので、勉強の絶好の機会となる。
ミヤマガラスの大群(おそらく300~500羽)が上空に突然現れたのにはビックリした。このカラスも中国大陸から日本に来て田んぼで越冬する渡り鳥として知られているので、渡りの途中に飛島に現れたものと思われる。3日目の最後にこれも超珍鳥中の珍鳥と思われるヤマヒバリが出現した。キャベツ畑の中、よく見ると2羽いた。
島の中で鳥が多く集まる場所は野菜畑である。渡り鳥達はここに舞い降りて栄養を補給し、体内にエネルギーを蓄えて次の目的地へと旅たって行く。彼ら渡り鳥の生存を支えているのは農業であることが実感できる。ここでも高齢化している島の人々が何時まで農業を続けてくれるのか心配である。
観察した野鳥
オオミズナギドリ
ウミウ
アオサギ
マガモ
ヒドリガモ
トビ
ツミ
ハヤブサ
オオセグロカモメ
ウミネコ
カラスバト
キジバト
アカゲラ
ヒバリ
ツバメ
キセキレイ
ハクセキレイ
ビンズイ
ヒヨドリ
モズ
ヤマヒバリ
ルリビタキ
ノビタキ
イソヒヨドリ
シロハラ
マミチャジナイ
ツグミ
ヤブサメ
メボソムシクイ
オジロビタキ
シジュウカラ
メジロ
シラガホオジロ
ホオジロ
コホオアカ
カシラダカ
ミヤマホオジロ
ノジコ
アオジ
シベリアジュリン
アトリ
カワラヒワ
マヒワ
ベニヒワ
コベニヒワ
アカマシコ
シメ
スズメ
コクマルガラス
ミヤマガラス
ハシボソガラス
ハシブトガラス
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